時事ニュース

ファミマの子ども食堂は失敗する?ファミリーマートの子ども食堂について考える

ワーキングプアが嘆かれる昨今、問題となっているのが貧困世帯の食卓事情です。

子どもたちは次世代を担う日本の宝です。特に育ち盛りのころにはお腹一杯、楽しくご飯を食べてもらいたい。これは私に限らず、きっと世の大人たち全員が考えていることでしょう。そんな理想を実現しようと有志の方たちが運営しているのが「子ども食堂」です。

2019年、この「子ども食堂」を新規に開設することを表明した大手コンビニチェーンがあります。Tカードでお馴染みのファミリーマート。この斬新な表明について、SNSなどでは好意的に受けとめている方と否定的に受けとめている方が綺麗に分かれていますね。今回は、ファミマの子ども食堂開設ニュースについて考えていくことにしましょう。

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目次

そもそも「子ども食堂」とは?

安価または無料で子どもたちに栄養価の高い食事を提供!

「子ども食堂」とは、安価または無料で子どもたちに栄養価の高い食事を提供していく社会活動のことです。

子ども食堂という言葉自体は2010年代に入ってから使われ始めたようですが、実際にはそれ以前から炊き出しや自治体の催しで似たような活動が行われていました。

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子ども食堂で提供されるメニューは栄養たっぷり!

エンプティカロリーな食品の登場

昭和、平成と時代が移り変わり、食のバリエーションが豊富になった日本。ただ、そんなバリエーション豊富な食品のなかには、高カロリーなのに栄養価が低い「エンプティカロリー」とも呼ばれるものが多く混じっています。

紅のたぬきち
紅のたぬきち
厄介なことに、エンプティカロリーな食品って美味しいものが多いんですよね……。しかも価格も安いときている。

子ども食堂は貧しさに苦しむご家庭のオアシス

最近の野菜の価格高騰も相まってお金に余裕がないご家庭だと、どうしてもエンプティカロリー食品に手が伸びてしまいがち。そんな流れにストップをかけようという活動が子ども食堂です。美味しいだけでなく体にも優しい子ども食堂のメニューは、小さなお子さんのいるご家庭にとって砂漠にポツンと浮かぶオアシスのような存在でしょう。

子ども食堂で「孤食」を減らす

孤食を減らそうという試み

世帯あたりの子どもの数が減り、1人っ子の割合が時代が進むに従って増加を続けている日本社会。現在では全体の15%以上が1人っ子のご家庭だといわれています。さらに、共働きのご家庭も昭和のころよりグンと増加し、1人っきりでご飯を食べる「孤食(こしょく)」を余儀なくされている子どもたちも増えています。

ご飯は楽しく食べるもの!

そういえば、私は子どものころボンビーではありましたが孤食をした経験ってほぼなかったですね。「ご飯は家族で揃って食べるもの」という暗黙のルールがあったので、父が仕事から帰ってくるのを1人で待ってました。

確かに家で1人ポツンとご飯を食べるのは寂しいでしょうね。価格や栄養も重要ですが、「皆でワイワイ賑やかに食事を楽しめる」という要素も子ども食堂の大切な側面の1つといえます。

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ファミリーマートの子ども食堂の概要とは?

店舗内のイートインスペースを子ども食堂に

前述したとおり、子ども食堂とは「活動・行動」を指す言葉です。そのため、店舗という形態をとらなくても子ども食堂は成立します。

今回、ファミリーマートでは独立した店舗を新設するのではなく、既存のコンビニ店舗内にあるイートインスペースを利用して子ども食堂を開くそうです。

コンビニの店舗内でやるの?

正直に言いますと、私は「ファミリーマートが子ども食堂を開設する」というニュースを見て、最初は「ああ、ファミマが出資してコンビニとは完全に別枠で子ども食堂を作るのか……ええやん」と思っていました。なるほど、コンビニの店内でやるんですね。

ファミリーマートの子ども食堂って「子ども食堂」と呼べるの?

安価で栄養価が高い食事を孤食を防ぎながら提供できるのなら、このファミリーマートの試みも十分に「子ども食堂」として成立するでしょう。例えば、青空の下でレジャーシートを広げて子どもたちに食事を提供するというような活動だって、立派に「子ども食堂」のはずですからね。

ファミリーマートの子ども食堂の具体的な内容

ファミリーマートの子ども食堂の利用料金・運営形態

ファミリーマートが子ども食堂を行うのは2019年3月から。全国にあるファミマのなかから約2,000店舗で実施されます。前述したように、コンビニ店内のイートインスペースを利用し、ご近所の子供たちや親御さんたちを対象にして行われます。

料金については、子ども(小学生以下)は100円。大人(中学生以上)は400円です。小学生以上のお子さんが1人で参加する場合には保護者の同意が必要とのこと。

ただ、一般的な飲食店のように、「来店して100円(400円)払えばいつでも食事ができる」というものではありません。参加人数は10名以上で、オリエンテーションのあとで約40分の食事時間がとられ、そのあとにさらに約20分の体験イベントが行われます。

正直に白状しますと、この時点でちょっと違和感を覚えました。

食事はどんなものが出るの?

ファミリーマートで実際に置いているお弁当や飲料、デザートが提供されます。

「コンビニ弁当って栄養価高いか?」と少し疑問に思いましたが、最近はコンビニ弁当のなかにも栄養価が高いヘルシーなものがありますからね。

ちなみに、皆さんも大好きなファミチキなどのホットスナックが提供されるのかについて、まるまる1日使って調べましたが確認できませんでした(2019年2月6日時点)。すいません。もっとも重要なことなので分かり次第、加筆していきます。

体験イベントってどんなことをするの?

普段、子どもたちが見ることのないファミリーマートの裏側を見学できます。バックヤードなどの従業員オンリーの空間を見ていくわけですね。さらに、実際にレジ打ちを体験することも可能です。これ、ただの職場体験なんじゃ。

トライアルの結果は好評!

2018年に東京都、埼玉県、神奈川県の5店舗で試験的に「ファミマ子ども食堂」を行ってみたところ、参加者らの評価はおおむね良好だったとのこと。

  • 学年やクラスを超えた交流ができた点。
  • 普段話さない子ともコミュニケーションがとれた点。
  • これまで交流のなかった近隣住民の方たちと仲良くなれた点。

などの意見が出ました。やはりというか何というか、「子ども食堂」という建前でトライアルを行ったにしては食事メニューについての感想がほぼないですね。これやっぱりただの職場体験なんじゃ。

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ファミリーマートが開設する子ども食堂の私的な評価

やろうとしていること自体は素晴らしいが

小学生以下の子どもたちをメインターゲットにしながら親御さんたちまで含めた交流の場を提供するという試みは素晴らしいですね。さんざん「これただの職場体験では?」と言っておいて何ですが、コンビニの裏側を見学したりレジ打ちを体験をしたりといった社会の一面に触れる機会を子どもたちに与えるのも、とても大事なことだと思います。

「無償の施し」よりも「ギブ&テイク」

それに私は「無償の施し」って、あんまり好きじゃありません。

個人的に無償の施しって、やってるほうは気持ち良いかもしれませんが、やられているほうは惨めさが際立つだけなように思うのです。

「格安で食事と交流の場を提供しますよ!だから、ファミリーマートにもっと親しみを持ってね!」というやり方はある意味、ギブアンドテイクが成立しているので、利用者の方たちも心理的なプレッシャーを感じることなく気持ちよく食事を楽しめるのではないでしょうか。

「子ども食堂」という言葉を穢すな!という批判も

それにしても、「職場体験」などの言葉ではなく「子ども食堂」というワードをあえて選ぶとは、ファミマの企画担当さんはかなり攻めた方のようですね。

「子ども食堂という言葉を使ってほしくない!」と批判している方たちもいるようですね。正直、私も今回のファミマの取り組みを「子ども食堂」と表現するのは違和感があります。

ただ、そもそも「子ども食堂」っていう言葉の定義自体がわりとあやふやですし、別に「子ども食堂」っていう言葉は商標でも何でもないでしょうから、そこを批判したところで建設的なゴールには辿り着けない気がしますね。

気がかりなところは「現場スタッフの負担」

しかし、ぶっちゃけ私はこのファミリーマートの子ども食堂、かなり見切り発車だったんじゃないかなと思っています。私はココストア、セブンイレブン、サンクス、ファミリーマートと4社のコンビニでアルバイトしたことがあります。直近がファミマで、2013年~2015年まで深夜勤バイトしていました。

基本的に、どこのコンビニも常に人手不足なんですよね。「人手が余っているコンビニ」ってこれまで見たことがないです。アルバイトが不足している店舗だと、店長さんがその時間帯に入るんですが、私が勤めていたコンビニの店長さんは1日16時間の週7日勤務でした。

昔のコンビニはただの販売店舗でしたが、今のコンビニは多種多様な業務が入り混じっている複合店舗になっています。子ども食堂を新規でやっていくだけのキャパシティが現場スタッフさんたちにあるのかなと、少し不安です。

食事の時間はコンビニの修羅場タイム

それに、「子ども食堂」という建前上、おそらく朝食・昼食・夕食の時間帯にあわせてイートインスペースを子どもたちに開放するのでしょうが、その時間帯ってモロにコンビニの修羅場タイムなんですよね。

食事は規則正しく食べるのも重要ですから、「じゃあ時間帯をずらせばいいじゃん!」と簡単に言うわけにはいきません。

子どもたちの相手をするのは簡単じゃない

さらに、小学生以下を子ども食堂のメイン客層として想定しているようですが、その年代の子どもたちって本当に幅が広いですからね。大人しい子もいればハチャメチャな子もいますよ。

2019年2月6日時点で予言しますが、

  • 勝手にお店の商品を開封する(食べちゃう)子。
  • お店の商品を万引きしちゃう子。
  • いつのまにか行方不明になっている子。

は必ず出てくると思いますね。もしも当たったらTwitterでフォローをお願いします。

本当、どうするんでしょうね。トライアルの5店舗は本部スタッフを投入して行ったんでしょうが、2,000店舗全部に追加で子ども食堂用のスタッフを入れるんですかね。すでに働いているスタッフさんを使って子ども食堂の管理をさせようと考えているのなら、その考えはアマアマのアマだと思いますね。

他の方法を選択すべきだった気がする

ファミリーマートがやろうとしていること自体は素晴らしい試みだと思います。ただ、どうしても見切り発車であるような印象を受けます。どうせ子ども食堂を開くのなら、プレハブでも良いのでコンビニとは別に交流の場所を作り、そちらに専門のスタッフを置いたほうが良かったのでは。

例えば、子ども食堂で提供する食事メニューをファミリーマートの「新作お弁当候補」「新作スイーツ候補」にして、子ども食堂の利用者らに味についてのレビューを行ってもらい、その見返りに料金を格安にするなどの工夫じゃダメだったんですかね。

「こんなはずじゃなかった!」と中途半端な結果にならなければいいのですが。これからのファミリーマート子ども食堂の動向に期待しましょう。

まとめ

子どもたちにはお腹いっぱい楽しく食事をしてほしい

お腹が減ると、どうしてもネガティブな方向に考えが進んでしまうものです。これから心身を成長させ、未来を担うことになる子どもたちには楽しみながらお腹いっぱい美味しいものを食べてもらいたいですね。それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

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