クーラーボックスの保冷力に物足りなさを感じてはいませんか?あるいは、新品で買ったばかりのころよりもクーラーボックスの保冷力が落ちた気がすると悩んでいる方がいるのでは?
そんな悩みを抱いたときに、すぐに「じゃあ、新品に交換だ!」と判断するのは少しもったいないかもしれません。実は、クーラーボックスはDIYで改造することによりリーズナブルな費用でお得に保冷力をパワーアップさせることが可能なのです。
クーラーボックスは暑い時期のアウトドアやレジャーでは必須のアイテムです。今回は、ご家庭にあるクーラーボックスがもっている保冷力にさらに磨きをかけるための秘策をご紹介させていただきます!
目次
クーラーボックスを改造するメリットとは?
改造の最大のメリットは「保冷力の強化」にある
クーラーボックスを改造するメリットはたくさん存在します。もっとも大きなメリットはやはり「保冷力をパワーアップさせられること」です。メーカーが売り出している新品を購入するよりも、個人でカスタムしたほうが高い保冷力を発揮してくれる場合もあります。
使い勝手の向上も改造のメリット!
また、クーラーボックスの改造は、正確には「改良」と言えるかもしれません。保冷力をもともとの状態からアップさせたり、使い勝手を向上させたりといったカスタムは、ご家庭にあるクーラーボックスをさらに便利なものにしてくれるでしょう。
コストパフォーマンス的にも改造はプラスに働く
大型のクーラーボックスであればあるほど、廃棄する際に「どう捨てれば良いのか?」で迷われますよね。自治体によってさまざまですが、粗大ごみとして廃棄するのが一般的です。一辺が50cmを超える場合には廃棄するにもお金がかかるケースもあります。
あなただけのオンリーワン・クーラーボックスに!
少し保冷力が落ちたからといって、それだけで廃棄していたのではお金がかかって仕方ありません!クーラーボックスを粗大ごみとして出してしまう前に、DIYでちょっとカスタムしてあげて新品の状態のとき以上の保冷力・使い勝手をプラスしてあげましょう!
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クーラーボックスの原理・仕組み
なぜクーラーボックスには「保冷力」があるのか
そもそも、なぜクーラーボックスに入れたものは冷えた状態を維持できるのでしょうか。クーラーボックスの改造方法を見ていく前に、簡単にクーラーボックスの原理・仕組みを紐解いていくことにしましょう。
断熱材で外気温をシャットアウト!
クーラーボックスが真夏の猛暑のなかでも優れた保冷力を発揮できるのは、その材質に秘密があります。クーラーボックスのケースにはぐるりと囲うように断熱材が張り巡らされています。この断熱材が外気温の熱をビシッと遮断してくれるために、クーラーボックスの内部は冷たい状態を維持できるのです。
断熱材も劣化する
ただ、当たり前ですが断熱材は「永久に劣化しない素材」というわけではありません。クーラーボックスは長く使用していくうちに、どうしても断熱材が少しずつ経年劣化してしまいます。クーラーボックスの断熱材としてよく使用されている素材は、発泡ウレタンや発泡スチロールですね。他にもスチール+ステンレスの2重構造になっているものや、電源ユニットとアンモニア冷媒を備えた冷却機能付きのものも存在します。
基本的に、どの素材であっても使用していくうちに劣化するのは共通しています。劣化速度は発泡ウレタン・発泡スチロール>>>>アンモニア冷媒>>>金属の順で並んでいると言われていますね。
発泡スチロール製のクーラーボックスは「トロ箱」とも呼ばれる
ちなみに、オール発泡スチロール製のクーラーボックスは、いわゆる「魚市場」などで活躍している「トロ箱」と呼ばれるアイテムです。宅配でクーラー便を受け取ったことがある方は見たことがあるかもしれません。このトロ箱、一見すると頼りないイメージがありますがその保冷力は侮りがたいものがあります。
考えてみれば、発泡スチロールは住居用の断熱材として広く活躍している信頼性の高い素材ですものね。もしも、ご自宅にこの「トロ箱」があるのなら、1個は捨てずに保管しておくとアウトドアやレジャーの際に役立つかもしれません。
それでは、実際に皆さんのご家庭にあるクーラーボックスを改造し、保冷力をパワーアップさせるための準備をしていきましょう!
クーラーボックスの種類
クーラーボックスは大きく分けて2種類存在する
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まずは皆さんの愛用しているクーラーボックスの種類を把握するところから始める必要があります。一般向けに市販されているクーラーボックスには「ソフトクーラーボックス」と「ハードクーラーボックス」の2種類が存在するのをご存知でしょうか。
種類1:ソフトクーラーボックスとは?
ソフトクーラーボックスは、例えば先ほどご紹介した「トロ箱」などの簡易的なクーラーボックスのことです。または、合成繊維やプラスチック樹脂で作られているような軽量でコンパクトなクーラーボックスも、ソフトクーラーの種類に分類されます。ソフトクーラーのなかには折りたたむことでさらにコンパクトに収納できるような製品もありますね。ちょっとしたお買い物やピクニック、デイキャンプであればソフトクーラーボックスでも十分です。
種類2:ハードクーラーボックスとは?
ハードクーラーボックスは、例えば当サイトでも掲載したことのあるコールマンの「スチールベルトクーラー」などですね。重量がありサイズが大きめでたくさんの食材を庫内に収納できるため、本格的なキャンプや釣りなどによく利用されています。クーラーボックスそのものが分厚い断熱材で覆われているため、何も入れていない状態でもずっしりと重いのが特徴。そのぶん保冷力についてはソフトクーラーボックスよりも高い性能を備えています。
ソフトでもハードでもクーラーボックスの改造は可能!
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基本的に、どちらの種類のクーラーボックスであってもDIYで改造を施すことができます。ただ、改造がしやすいのはハードクーラーボックスです。各パーツを簡単に取り外すことができますので、カスタムのしやすさがソフトクーラーボックスと比較してずっと簡単!
ソフトとハードを組み合わせて改造するのも面白い
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また、ハードクーラーボックスを改造して、そのなかに小さめのソフトクーラーボックスを格納し、2重構造にするというアイデアもあります。今回は、「ハードクーラーボックスを改造する方法」をメインにご紹介させていただこうと思います!
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クーラーボックスの改造方法①
アルミシートとリメイクシートで保冷力&デザインをアップグレード!
ホームセンターなどで販売されている発泡スチロールの断熱材が採用された、ごくごくありふれたクーラーボックスを改造する方法です。動画ではネジを使っていないタイプのクーラーボックスが登場しています。ネジを使っていないタイプの場合はマイナスドライバーで梃子の原理を使って簡単に分解可能です。ネジがあるタイプの場合は、プラスドライバーであらかじめネジを外してから分解しましょう。
カスタム方法は?
外装と断熱材の発泡スチロールに分けられたなら、断熱材のほうに市販のアルミシートを巻いていきます。シンプルですが、これだけでも断熱効果は段違いです。動画の方は、外装部分にも工夫を施してリメイクシートで装飾されていますね。素晴らしいセンスです。この改造方法はシンプルであるだけに初心者の方でもチャレンジしやすいのではないでしょうか。
こちらのクーラーボックス改造方法で必要なもの
アルミシート
まずは断熱効果をプラスするアルミシートを用意しましょう。最近ではAmazonや楽天などでお手頃に購入できるのが良いですね。私は田舎生まれで近所にホームセンターがなかったので、高速道路を使って街に買いに行ったのを覚えています。
両面テープ
アルミシートは基本的にリメイクシートと違ってそれ単体で貼ることはできません。強めの接着力をもった両面テープを駆使して、クーラーボックスの断熱材に貼っていきます。
リメイクシート
さらに、お好みに合わせて外装の装飾用にリメイクシートもあるとおしゃれに仕上がりますね!
ドライバーセット
ドライバーセットは100円均一のものよりも、少しだけコストをかけて本格的なものを用意するのがおすすめです。粗悪なものだとネジ山を潰してしまう可能性があります。
瞬間接着剤
シートの隙間を埋めるのに使用する瞬間接着剤も用意しておきたいですね。特にリメイクシートを使う場合には作業中に貼り間違え→再度の貼り直しとなったときにはシートの粘着力が落ちますので、そういうときにも接着剤があると便利!
アルミシートの改造効果は?
アルミシートを使ったクーラーボックスの改造方法はとてもシンプルです。あくまでも体感ですが、改造前と改造後を比較すると、保冷性能については3割以上はアップ。クーラーボックスに発生する結露などもだいぶ削減されたように思います。安物のクーラーボックスほど、簡単に外装を外してアルミシートを差し込めますので、初めての改造にはもってこいですね!
モンタナや秀和のクーラーボックスもアルミシートで保冷力を強化改造できる!
モンタナや秀和のクーラーボックスは特に価格もお手頃でユーザーが多いですね。名前を変えてほぼ同型のクーラーボックスが販売されていたりもします。モンタナや秀和のクーラーボックスについても、外装をはずして内部のボックスにアルミシートを巻くことで保冷力を強化改造することが可能です。ただ、モンタナや秀和のクーラーボックスを改造する場合には外装をはずすときに隠しビスを先どりする必要がありますので注意してください。
クーラーボックスの改造方法②
ジョイントマットで保冷力をアップ!
クーラーボックスを分解するのは少し初心者の方にはハードルが高いですよね。そこで、よりお手軽にクーラーボックスの保冷力をパワーアップさせる方法をご紹介させていただきます。キャンプなどに使用されるジョイントマットと呼ばれるアイテムをクーラーボックスの内側に貼り付けるだけでOKというお手軽さが魅力!
カスタム方法は?
動画中では8mmという薄めのジョイントマットを使用されていますね。両面テープなども活用することで、より簡単にジョイントマットをクーラーボックスの内側に貼り付けることができます。コツとしてはクーラーボックスの内側の全ての面にジョイントマットを貼ること。もちろん、フタの部分にもジョイントマットを貼り付けましょう。ジョイントマットを貼り付けられる製品であればソフト、ハードと問わずに取り入れられるのが嬉しいですね!
こちらのクーラーボックス改造方法で必要なもの
ジョイントマット
薄めのジョイントマットは、意外とホームセンターの店頭には並んでいないかもしれません。もしも、実店舗にお好みのジョイントマットがない場合には、Amazonなどから取り寄せるのもおすすめの入手方法です。木目調やパンチ調など、さまざまな色彩のジョイントマットがありますが、個人的にはコルク調がモダン&おしゃれでおすすめ!
ハサミorカッター
ジョイントマットはハサミやカッターで簡単にチョキチョキとカットできるのも嬉しいですね。
両面テープ
ジョイントマットはその名前のとおり、繋ぎ合わせることができるマット。施工方法によっては両面テープは必要ないかもしれませんが、やはりしっかりと固定したいのならば、使ったほうが綺麗に仕上がります。
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クーラーボックスの改造方法③
シリコンで細かな隙間を埋めて保冷力を強化する!
さらに、徹底した保冷力強化を目指すのであれば、シリコンを使ってクーラーボックスにある隙間を埋めてしまう改造もおすすめです。ただ、この方法はムラなく均一にシリコンを塗布する必要がありますので、少し上級者向けかもしれません。
カスタム方法は?
クーラーボックスを解体したら、各種のパーツを綺麗に洗浄しましょう。そして、前述したアルミシートを発泡スチロールなどの断熱材部分に巻き付けたら、外装とドッキングさせます。この際に、外装と断熱材の間を埋めるようにシリコンを注入していきましょう。
こちらのクーラーボックス改造方法で必要なもの
※アルミシートなどはすで上でご紹介させていただきましたので割愛しています。
シリコンシーラント
クーラーボックスはどうしても湿気が出てくるアイテムです。そのため、防カビ効果のあるシリコンシーラントを選ぶのがおすすめ。セメダインのシリコンシーラントは多くのユーザーから高い評価を得ている信頼性の高い製品です。
クーラーボックスの改造方法+α
排水用の穴を開けておくのを忘れずに!
多くのクーラーボックスには、結露で生まれた水分を外側に逃がすためのドレン(排水)穴が付いています。アルミシートなどでクーラーボックスの内部を覆う場合には、排水用の穴の位置に合わせて、少し隙間をあけておきましょう。ハサミなどでチョキチョキと切り込みを入れるだけでもOKです。
発泡ウレタンスプレーを使用した改造は上級者向け?
もしも、クーラーボックスの内部にある発泡スチロール断熱材がボロボロに劣化している場合には、「発泡ウレタンスプレー」を使用するのもおすすめです。発泡ウレタンスプレーは、スプレー式で柔らかい発泡ウレタンを注入できるアイテム。クーラーボックスの外装と、内部材の間。もともとの断熱材があった部分に、発泡ウレタンを注入して固めることで保冷力を回復&強化することが可能です。
発泡ウレタンスプレーでカスタムするコツ
ただ、発泡ウレタンスプレーは、効果的ではありますがアルミシートなどよりも取り扱いが難しいのが欠点。ウレタンは意外なほどプックリと膨らむので、入れすぎに注意です。ウレタンは完全に硬化するまでに3~4日程度の時間が必要です。完全硬化まではあまりイジらないようにしましょう。
発泡ウレタンスプレーでおすすめなのはこちら!
やはりセメダインが開発販売している「セメダイン 1液型発泡ウレタンスプレー ハイスパンフォーム」が使いやすく、ウレタンの粒子もきめ細かでおすすめです。安物のウレタンスプレーだと、せっかく注入しても思うような断熱効果が得られないケースもあります。
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まとめ
皆さんのセンスに合わせた改造を!
クーラーボックスはお好みの創意工夫でカスタムすることによって、その機能をさらにアップさせることができます。今回、ご紹介させていただいた改造方法はあくまでも一例です。ぜひ、当記事を参考にしながら皆さんの愛用しているクーラーボックスを、皆さんのセンスに合わせてオンリーワンに改造していってください!それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
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