市販の虫除けスプレーを使っていて、気分が悪くなったことがありませんか?
もちろん、成分的には問題ないのでしょう。ただ、市販の虫除けスプレーや駆除剤がもつ独特の臭いが、私はどうにも苦手です。
暖かくなってくると出てくるのが虫です。ハチ、アブ、ハエ、ムカデetc・・・とアウトドアシーンに付き物な虫たち。最近では、「虫が少ないのが良いから」という理由であえて冬にキャンプをする方たちも増えていますね。
ただ、冬キャンは大人はともかく小さな子供たちにとっては過酷なものです。やはり、春~秋のポカポカした陽気のなかで行うキャンプも楽しいもの。そこで必要となってくるのが「虫除け対策」です。
市販されている虫除けスプレーや殺虫剤、防虫剤を撒いていると気になるのが「体への影響」。特に、小さなお子さんと一緒にアウトドアを楽しみたい方や、私のようにデリケートな方は強力なだけではなくクリーンな虫除け対策をしたいところです。
そこで、今回は天然由来のハッカ油を使用した手作りの虫除け剤について紹介します。「ハッカ油の虫除け剤」の作り方から効果やメリット・デメリットについて解説していきますので、体に優しい虫除け剤が欲しいという方はぜひ最後までお読みください!
ちなみにこの記事では「グロテスクな虫の画像」は一切出てきませんので、安心してね!
目次
ハッカ油とは?
ハッカソウを乾燥させて抽出した精油
ハッカ油とはハッカソウから作られる精油(エッセンシャルオイル)です。皆さんはハッカソウって見たことがありますか?
ハッカソウとは?
ハッカソウとは、シソの仲間です。シソ目シソ科ハッカ属という独自の属目をもつハッカソウ。日本にも自生しているこの植物は、さまざまな用途で古くから活用されています。もっとも親しみがあるのは、おそらく飴玉ではないでしょうか。
サクマ式ドロップのハッカ玉
「火垂るの墓」の劇中に登場した「サクマ式ドロップ」のなかに、白濁の飴玉が混じっていますよね。食べるとスーッとするアレ。あのスーッとする成分はハッカ油由来のものです。この清涼感のもとになる成分の名前は「メントール」。飴玉のほかにも、ガムや歯磨き粉などに広く使われていますね。
タバコを吸う方は「メンソール」という言葉を聞いたことがあるでしょう。「メントール」と「メンソール」はどちらも精油由来の成分で、ほぼ同じものを指す言葉です。薬用分野では「メントール」と呼称され、タバコなどの嗜好品分野では「メンソール」と呼ばれます。
ペパーミントもハッカソウの1種
ペパーミントの名前で知られるハーブも、実はハッカソウの1種なんです。日本に自生しているハッカソウは「ニホンハッカソウ」。アメリカやヨーロッパなどの海外に自生しているハッカソウは「セイヨウハッカソウ」です。このセイヨウハッカソウが「ペパーミント」の名前で知られる品種で、ガーデニングでもよく栽培されているポピュラーな植物です。ただ、繁殖力旺盛なので、栽培したい場合には取り扱いに注意しましょう。
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ハッカ油の虫除け剤の効果とは?
ハッカ油の虫除け剤の効果は「メントール」に由来する
メントールは植物由来の精油(エッセンシャルオイル)です。植物は害虫から自身の体を守るために「防虫効果」を付与した成分を生み出します。これがメントールというわけ。
メントールはハッカソウ以外のハーブにも含まれている成分
メントールはハッカソウだけでなく、他のハーブ類にも広く含まれている成分です。ただ、ハッカソウは世界中のハーブ類のなかでも随一のメントール含有量をもつ植物として知られています。これがハッカソウ、すなわち「ハッカ油」が虫除け対策に重宝される理由です。
ハッカ油の独特の香りが虫を遠ざける
ハッカ油が虫たちを遠ざけるメカニズムはシンプル。ハッカ油の香りは虫たちにとって非常に「臭い」のです。植物が食われまい、齧られまいと本気で生み出したメントールの香りは、虫たちが本能的に「・・・クッサ!!」と気絶してしまうほどの悪臭となっているそう。
メントールは、われわれ人間にとっては清涼感のあるスーッとした香りにしか思えませんが、虫たちにとっては鼻が曲がるほどの刺激的な臭いの成分なのです。この臭い成分が強力な虫除け効果となるわけですね。
ハッカ油は虫たちを強力に「遠ざける」だけ
ハッカ油の効果は強力ではありますが、あくまでも虫たちを遠ざけるだけ。駆除することはできません。そのため、すでに自宅内にいるゴキブリやダニなどの害虫を根本的に駆除したい場合には、ハッカ油以外の方法を使う必要があります。
ハッカ油の主成分メントールはセラピー効果もある?
虫たちにとっては耐えがたい悪臭であるメントールをはじめとする精油(エッセンシャルオイル)。ただ、われわれ人間にとって精油は心身をリラックスさせてくれるセラピー効果が期待できる成分です。
森林浴のセラピー効果も、樹木や草花から醸し出されてる精油成分に由来しています。精油であるハッカ油で作られた虫除け剤を撒くことで、防虫効果だけでなくリラックス効果まで期待できるというわけ。非日常の空間を楽しむアウトドアにおいて、これ以上の虫除け対策はありませんね!
ハッカ油の虫除け剤の作り方①:材料
まずは材料を集めよう
ハッカ油の虫除け剤を作るには、まず材料を集める必要があります。今回は、「ハッカ油の虫除けスプレー」を手作りする際に必要となる材料を紹介しましょう。
材料①:ハッカ油
もちろん、ハッカ油はマストアイテムです。20ml入りの小瓶容器のものがお求め安い価格で販売されています。「20ml?・・・少なすぎない?」と思ってしまうかもしれませんが、大丈夫。これでも十分!というか、むしろ余るくらいです。
材料②:無水エタノール
次に必要となるのがこちら、「無水エタノール」です。無水エタノールとは、エタノール成分で構成される溶液で医療用の消毒剤や化粧品などに使用されることもある製品。汚れを落とす作用もあるため、一般家庭ではお掃除にも使用されていますね。こちらもハッカ油と同じくリーズナブルな価格で購入できます。
ハッカ油の虫除けスプレーを手作りする際に必要な分量は10ml~20mlほどなので、あまり大容量なものを購入すると余りが多くなります。ただ、無水エタノールは使い道が豊富にあるので、もしも余ってしまった場合には廃棄せず保存しておくのも1つの手です。
材料③:精製水
水は不純物のない精製水がおすすめですが、別に水道水でも問題はありません。特にこだわりがなければ、蛇口からジャーッと出した水でOKです。水道水を使う場合には、一度煮沸して塩素やカルキを飛ばしてください。
ハッカ剤の虫除けスプレーを100ml手作りする場合には、大体90mlほどの水が必要となります。
材料④:計量カップ
分量を計るための計量カップ。100円均一などで売られているもので十分ですが、もしもご家庭になければセットで購入するのもおすすめです。ただ、ぶっちゃけ計量カップがなくても、目分量で作ることはできます。ただ、きっちり計ったほうが虫除け効果は安定しますので、やはり計量カップを使ったほうがよいでしょう。
材料⑤:スプレー容器
スプレー容器は100ml~300mlの小さなサイズのものを用意してください。1人~3人程度の少人数アウトドアで利用するのであれば100mlでも十分です。たっぷりと使用したい場合には300mlのスプレー容器を選びましょう。
ハッカ油はポリマー樹脂を溶かす性質がありますので、スプレー容器はポリスチレン製以外の材質のものを使いましょう。「PS」というマークがあるものはポリスチレン製です。心配であればガラス製を選んでおけば間違いありません。持ち運ぶ際には容器が割れないように注意してください。
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ハッカ油の虫除け剤の作り方②:手作り方法
作り方はとても簡単!
ハッカ油の虫除けスプレーはとても簡単に手作りできます。夏休みにお子さんと一緒に手作りしてみるのもよいですね。それでは、実際に作り方を3つの手順に分けて見ていきましょう。
今回は、「ハッカ油の虫除けスプレー100mlの作り方」を解説しています。もしも、200ml、300ml・・・と一度に多くの虫除け剤を作りたい場合には、記載されている分量を2倍、3倍・・・と調節してください。
手作り方法①:無水エタノールにハッカ油を数滴ずつ投下する
まずは無水エタノールを計量カップに90ml入れてください。次に、無水エタノールにハッカ油をまず3滴ほど投下しましょう。ハッカ油を3滴、投下したらスプーンや割り箸などでかき混ぜていきます。
ハッカ油を入れるほど虫除け効果は高くなります。ただ、お子さんや敏感肌の方が使う場合は3滴ほど、それ以外の方が使う場合は4滴~8滴ほどを目安にして、刺激が過剰にならない範囲で調整してください。ちなみに、私は鋼のような皮膚を持っているので10滴入れています。
ハッカ油の虫除けスプレーに無水エタノールは必要なの?
無水エタノールを入れなくても、ハッカ油の虫除けスプレーを作ることは一応できます。ハッカ油はそのままの状態だと、精製水に均一に溶けてくれません。「水と油」の関係なので、時間を置くと分離しちゃうんですね。これを防止するツナギになるのが無水エタノールです。無水エタノールなしで、精製水のなかにハッカ油を入れただけの溶液でも一応は使えます。ただ、その場合には使用する前に、あらかじめスプレー容器をフリフリとシェイクして、精製水とハッカ油を混ぜておく必要がありますね。
手作り方法②:水を混ぜる
無水エタノールとハッカ油の混合液が完成したなら、そこに水を90mlほど加えていきます。水を加えたらまたスプーンなどでよくかき混ぜてください。
手作り方法③:スプレー容器に詰める
無水エタノール・ハッカ油・水の混合液ができたなら、スプレー容器に詰めて作業は完了です!ハッカ油の香り成分は1週間~10日程度で消失してしまうので、自作したら早めに使い切りましょう。内部の溶液がなくなったら、容器を一度水で洗ってよく乾燥させてください。そして、また同じように無水エタノール・ハッカ油・水を混ぜて詰めれば何度でも使用できます。
市販品と違って繰り返し使っていけるのでスプレー缶を廃棄する手間もなくなりますね!
ハッカ油の虫除け剤の作り方③:動画・裏技
動画で作り方を見てみよう
実際にハッカ油の虫除けスプレーを自作している方の動画を、参考までにチョイスしておきました。やはり、作る方によって分量などに多少の差異があるようですね。ただ、基本的にハッカ油の量が多いほど虫除け効果が高くなりますが、そのぶんだけ皮膚への刺激も強くなりますので少しずつハッカ油の量を調整していきましょう。
スペシャルなハッカ油アロマスプレーを自作するには?
ハッカ油だけではなく、ラベンダーやオレンジ。それに、ローズマリーやイランイランなどの人気のあるアロマをブレンドして、あなただけの「ハッカ油アロマスプレー」を作ることもできます。無水エタノールにハッカ油を混ぜる工程のときに、一緒にお好みのエッセンシャルオイルを1~2滴ほど入れてよくかき混ぜましょう。あとは普通にハッカ油スプレーを作るのと同じ要領で精製水を混ぜてから、スプレー容器に詰めれば完成です!
手作りなんて面倒くさい!という方には裏技を
「手作りなんて面倒くさい!私はすぐにハッカ油の虫除けスプレーを使いたいんだ!」という方は、いっそ企業が販売している「メーカー印のハッカ油スプレー」を購入してしまうという裏技もあります。
もちろん、自作の手間がないぶんだけ割高ですが安定した品質があるため、こちらの完成品を選択する方も多いです。
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ハッカ油の虫除け剤で追い払える虫とは?
ハッカ油で追い払える虫を見てみよう
ハッカ油の主成分であるメントール。この成分はアウトドアで見かける多くの虫を追い払ってくれます。ハッカ油で追い払える虫は下記の9種です。
- ハエ
- 蚊
- ゴキブリ
- ハチ
- ダニ
- カメムシ
- アブ
- ブヨ
- ムカデ
特に、蚊やハチ、アブ、ブヨやムカデなどの毒をもっている厄介な虫たちを遠ざけることができます。ムカデなどが積極的に人間に対して攻撃をしかけてくることで知られていますね。
「何でここにムカデがいるの!?」という事態を未然に防ごう
ムカデは本当にわずかな隙間が開いていればニョロニョロと侵入してきます。ムカデの毒はアナフィラキシーショックの原因にもなりますからね。「気づいたらテントの隙間からムカデが!」なんて事態を未然に防止するためにも、ハッカ油で自作した特製スプレーを撒いておくのがよいでしょう。
アウトドア以外の場面でもハッカ油の虫除け剤は大活躍!
ゴキブリやダニ、ハエなどはアウトドア以外の場面でも鬱陶しい存在です。自宅の玄関や窓など外部と接する場所にハッカ油スプレーを撒いておけば、ゴキブリやダニ、ハエなどの侵入を防ぐことも可能!ハエタタキの出番がこれで減るかもしれませんね。
ハッカ油を虫除け剤として使うメリット
ハッカ油の虫除け剤のメリット①:ディート不使用
市販の虫除け剤に使用されている「ディート」と呼ばれる成分は、メントールと同じく虫を遠ざける効果があります。ディートは水に溶けずらく、アルコールなどの有機溶剤に溶けやすいという性質があるため、市販の虫除け剤の多くはアルコールなどの有機溶剤が入っています。
ディートを使用するのなら注意しよう!
有機溶剤はもちろんですが、ディート自身も人体に有害な作用をもたらす成分であることがアメリカの研究機関により報告されています。ディートには人体の、特に神経系に作用する毒性があるとされ、ディートが含まれている製品には「使用上の注意」として以下のようなことが記載されています。
- 乳児には直接塗ってはならない。
- 使用の際には必ず大人が立ち会うこと。子供だけで使用してはならない。
- 衣類に塗る場合には、皮膚に面する部分に付けてはならない。
- ディートが含まれている虫除け剤を使用したなら、帰宅後にはすぐに洗い流すこと。
- 皮膚の弱い方が使用する場合には、薄くのばしてから塗ること。
ハッカ油で手作りする虫除け剤には、もちろんこのディートは含まれていません。そのため、ディートが含まれている虫除け剤と比較して人体に与えるリスクが低いと考えられています。
ハッカ油の虫除け剤のメリット②:虫除け以外にも使える
ハッカ油の虫除け剤は、「虫除け効果」だけでなく+αの効果も持っています。
- 消臭効果
- 制汗効果
- 除菌効果
- リラックス効果
- お目覚め効果
など、ハッカ油と無水エタノールに由来したさまざまな効果が期待できます。特に、リラックス効果とお目覚め効果は、エッセンシャルオイルであるハッカ油特有のものですね。まるで森林浴をしているようなスッキリした感覚を味わえることでしょう。
ハッカ油の虫除け剤のメリット③:優秀なコスパ
市販されている虫除け剤や虫除けアロマのなかには先述した「ディート」が含まれていない製品もあります。ただ、一般的に市販されている天然由来の虫除けグッズは価格が高くなりがち。
ハッカ油の驚異的なコスパ!
ハッカ油は薬局や通販サイトでお手軽に、かつ低価格で購入できるコスパに優れた一品です。また、その他に必要となるエタノールも、同じく薬局や通販サイトで1リットル入り1,000円前後の価格で売られています。1リットルあれば、かなりの量の虫除け剤が作れますからお財布にも優しいですね。
エタノールは虫除け剤の材料にする他にもお掃除にも使用できます。エタノールが余ってしまっても、無駄になるということはまずありません。また、もしもハッカ油があまったならぜひお風呂に入れてみてください。市販のクール系入浴剤なんて目じゃないくらいの清涼感を得られます!
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ハッカ油を虫除け剤として使うデメリット
ハッカ油の虫除け剤のデメリット①:ディートよりも虫除け効果が低い
基本的に、ハッカ油の虫除け剤はディートを使用した虫除け剤よりも防虫効果が低いとされています。ディートは人体に悪影響があるとされる一方で、強力・確実な防虫効果があることでも有名です。
例えばマラリア対策にはディートがおすすめ!
例えば、蚊を媒介としたマラリアの蔓延するような海外に渡航する場合にはディート含有の虫除け剤を塗ることが推奨されています。マラリアの危険がある海外を旅行の際にはディート含有の虫除け剤を使用するのがおすすめです。
ハッカ油の虫除け剤のデメリット②:日持ちしない
ハッカ油は「生もの」です。市販品は保存しておけば基本的に、いつでも安定した品質で使用できますが、ハッカ油は開封から早めに使用しなければどんどん香りが落ちていき、本来持っているはずの効果も低下していきます。
「去年の残りのハッカ油があったから、これを使おう」は不可!
無水エタノールは保存できますが、ハッカ油はワンシーズンで使いきってしまいましょう。「去年の残りのハッカ油があったから、これを使おう!」というのは残念ですが、できないと思ってください。
ハッカ油の虫除け剤のデメリット③:アレルギー反応が出る場合も
天然由来のハッカ油ですが、「天然由来=絶対に安全」というわけではありません。人によっては残念ながらアレルギー反応が出てしまう場合もあるのです。そこで、ハッカ油を使用していく前に、一度パッチテストをしておくのがおすすめ!
簡単パッチテストの手順
パッチテストは特に専用のグッズを購入しなくても、自宅で簡単に行えます。以下、手順をご紹介します。
- まずお風呂に入り、身体を清潔な状態にしてください。
- 次に二の腕にハッカ油を少量塗ります。
- そのまま24時間ほど置き、塗った部分に炎症や赤みが出ていなければOKです。
ハッカ油の虫除け剤を使用する際の注意!
赤ちゃんに直接ハッカ油の虫除け剤をかけてはいけない
市販されている虫除け剤よりも人体に優しいとされているハッカ油の手作り虫除け剤。ただ、やはり市販品と同じく生後6ヶ月ほどの赤ちゃんに直接かけてはいけません。これはハッカ油だけに限った話ではなく、精油(エッセンシャルオイル)全般に言えることです。まだ肌の弱い赤ちゃんはもちろん、敏感肌の方にとって精油の成分であるメントールなどは刺激が強すぎ、炎症や中毒の原因になる場合があります。
赤ちゃんに使う場合には衣服やベビー用品にふりかけよう
赤ちゃんにハッカ油の手作り虫除け剤を使用したい場合には、ベビー服やベビーカーなどのグッズにふりかけていくのがおすすめです。また、大人であっても敏感肌の方も直接、肌にハッカ油が付かないように衣服に使用していきましょう。「ハッカ油だから100%安全に違いない!」というわけではありません。用法を守って安全にハッカ油の虫除け剤を活用してください。
ペットを飼われている方は注意!
ペット、特に「猫」を飼われている方は絶対にハッカ油の虫除け剤やスプレーを使ってはいけません。同じペットでも「犬」の場合はハッカ油を体内で処理することができますが、猫の場合は処理できません。最悪の場合、ハッカ油が原因で肝機能障害が起こり、命を落とす可能性もありますので猫ちゃんと一緒に暮らしている方は特に注意してあげてください。
ハッカソウ(薄荷草)の名前の由来と種類・品種
ハッカソウの他にも便利なハッカ(薄荷)の仲間たち
ハッカソウは漢字表記では「薄荷草」と書きます。薄荷(はっか)は、西洋では主に「ミント」を指す言葉です。日本国内に自生しているニホンハッカソウのほかにも、ペパーミントの名前で知られるセイヨウハッカソウ。そして、スペアミントの名前で知られるオランダハッカソウ(和名:緑薄荷草)などさまざまな種類・品種が存在します。
「薄荷」の意味とは?
今回、紹介してきたハッカ油。ハッカソウ(薄荷草)を乾燥させてから蒸留して抽出していくのですが、ハッカソウの葉100kgから抽出できる量はほんの2kg程度です。抽出率はわずか2%ほどしかありません。
「葉の状態だと重いが、蒸留して油にすると薄い荷物(軽い荷物)になる植物」という意味で、ハッカソウは「薄荷」の名前で呼ばれ始めたとのこと。古くから生薬をはじめさまざまな産業で活用されてきたハッカ油ならではエピソードですね。
薄荷(ミント)は大別すると3種に分かれる
薄荷、すなわちミントは日本だけでなく世界中にさまざまな種類・品種が存在します。品種として公式に認定されているだけでも100種以上の薄荷があるのです。この薄荷のなかでも代表的な品種を大別していくと下記の3つに分かれます。
- ペパーミント
- スペアミント
- アップルミント
ペパーミントとは?
セイヨウハッカ、コショウハッカとも呼ばれる代表的なハッカソウの仲間です。主にヨーロッパやアフリカ大陸を中心に利用されてきた植物。メントールの含有量は日本国内に自生するニホンハッカソウが65%~85%であるのに対して、ペパーミント(セイヨウハッカ)は50%~60%と低いのも特徴です。
スペアミントとは?
主にアメリカを原産地とする品種で、オランダハッカ・ミドリハッカとも呼ばれます。スペアミントが江戸時代にオランダから輸入されたことから「オランダハッカ」という名称が付けられました。
上記のペパーミントはこのスペアミントから派生した種類だとされています。スペアミントもペパーミントと同じくメントールの含有量はニホンハッカよりも劣りますが、メントールのほかに重要な有機化合物であるカルボンを多く採取できることから多数の国で栽培されています。
アップルミントとは?
名前のとおり、まるでリンゴのような甘酸っぱい香りがする品種です。国内では「マルバハッカ(丸葉薄荷)」という名前でも呼ばれている品種で、やはり名前のとおり丸みを帯びた葉を茂らせます。
ガーデニングで特に人気のある品種です。アップルミントティーは、いわゆる「リラックスティー」の代表的な一品としても有名。自家栽培して就寝前にアップルミントティーを飲んでいる方も多いのだとか。
まとめ
ハッカ油の自作&強力な虫除けスプレーを試してみよう!
ハッカ油を活用した虫除け対策の方法について解説してきました。日常からアウトドアシーンまで虫に悩まされる場面は本当に多いです。市販されている虫除け剤に不満や物足りなさを感じている方は、ぜひハッカ油を使った自作の虫除けスプレーを試してみてください!
それでは、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!
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