キャンプ場で使える効率のよい調理器具+暖房器具のロケットストーブをご存知でしょうか。独特な形状から、高い燃料効率が期待できるロケットストーブは、ご家庭にある一斗缶やペール缶を使用することで、簡単に自作することができます。今回は、自作のロケットストーブについて、その作り方から活用方法までご紹介!
市販品のキャンプグリルではなく、手作り感満載のロケットストーブで絶品のキャンプご飯を食べましょう!
目次
- 1 ロケットストーブとは?
- 2 ロケットストーブの仕組み・原理
- 3 自作ロケットストーブの作り方①:材料を揃える
- 4 自作ロケットストーブの作り方②:本体缶に穴あけ
- 5 自作ロケットストーブの作り方③:火焚き口の取り付け
- 6 自作ロケットストーブの作り方④:ヒートライザー加工
- 7 自作ロケットストーブの作り方⑤:ヒートライザー取り付け
- 8 自作ロケットストーブの作り方⑥:断熱材を入れる
- 9 自作ロケットストーブの作り方⑦:調理部分を作る
- 10 自作ロケットストーブの作り方⑧:番外編
- 11 自作ロケットストーブの使い方
- 12 自作ロケットストーブの活用方法
- 13 自作ロケットストーブの絶品料理
- 14 自作ロケットストーブの注意点!
- 15 まとめ
ロケットストーブとは?
金属缶のなかに薪を入れて熱を得るユニークなエコストーブ
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ロケットストーブとは、一斗缶やペール缶。または石油缶などの金属製の缶などに薪を入れて燃やすことで効率的に熱エネルギーを集めるストーブのことです。少ない薪や焚き付けで、驚くほどの高い熱量を得ることができます。そのため、コストパフォーマンスが良いだけではなく、大変エコロジカルな手作りエコストーブとなっています。
ロケットストーブは暖房以外には使えないの?
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通常の市販されている薪ストーブは暖房以外にも簡単な調理に使用できますよね。材料から手作りされたロケットストーブも、市販品の薪ストーブと同じくさまざまな調理が可能です。DIY感覚で自作したロケットストーブをキャンプ場に持ち込み、暖房効果を得るだけではなく絶品のキャンプグルメを楽しんでいるキャンパーさんたちも多いですね。
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ロケットストーブの仕組み・原理
仕組み・原理の秘密は独特な内部構造にある

ロケットストーブの仕組み・原理の秘密はその構造にあります。ただの薪ストーブと違って、金属製の缶自体の内部で薪をボウボウと燃やすようなことはしません。L字型構造の金属管を使用して、地面と平行になっている部分で薪を燃やします。そして、発生した暖気をL字型の金属菅を通して流すことで暖気を膨張・加熱していきます。
ロケットストーブの原理の発想は「上昇気流」の仕組みにあり!
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空気は温度が上がると渦を巻きながら上へ上へと昇っていきます。いわゆる「上昇気流」の仕組みですね。上方に熱流が流れていくうちに、温められた空気は衝突・合流して1つにまとまっていきます。
一定の空気の流れを作り出す
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ロケットストーブは、まるでロケットエンジンのように空気の流れを集約して、一方向に整えてあげることで「熱流を重点的に集めている」わけですね。通常の薪ストーブや焚き火の熱が周囲にまんべんなく拡散されるのに対して、ロケットストーブの熱は金属菅を通して凝縮されます。この仕組みから、ロケットストーブは「ジェットストーブ」「ジェットコンロ」とも呼称されます。
シンプルな仕組み・原理と構造だが効果は抜群!
ロケットストーブの本体構造としては上記画像のとおりです。ロケットストーブの仕組みを支える熱の通り道「ヒートライザー」。これがL字型の金属菅ですね。このヒートライザーを囲うように断熱材を配置して、その上から一斗缶などでさらに覆います。L字型ヒートライザーの両端には、片方に薪を燃やす火焚き口が。もう片方は煙突のようにロケットストーブ本体の上方に突き抜けています。
シンプルな仕組み・原理と構造ですが、火焚き口で薪を燃やしていくだけでどんどんヒートライザー内部の温度が上昇していきます。
自作ロケットストーブの作り方①:材料を揃える
ロケットストーブの自作方法をご紹介!

ロケットストーブは材料さえ集めてしまえば、簡単に自作することができます。今回は自作ロケットストーブの作り方を材料から解説していきます。画像のほかにも自作の際に参考になる動画などをまじえながら、具体的にロケットストーブの作り方を見ていくことにしますね。それでは、実際に作り方を見ていく前に、まずロケットストーブ自作に必要な材料を集めていくことにしましょう。
一斗缶やペンキ缶・ペール缶など
ロケットストーブのもっとも外側、本体になる部分は一斗缶やペンキ缶・ペール缶を使用するのが一般的です。大きめのロケットストーブを自作したければ大きめの一斗缶を。運搬性の高い小さめのロケットストーブを自作したければペンキ缶やペール缶を使用しましょう。特にこだわりがなければ、ご家庭で余っている缶で十分です。
ミニ缶やドラム缶を使えば大きさは自由自在!

なかには、飲料用500mlサイズの空き缶を使用して超小型のミニロケットストーブを自作する猛者もいますね。逆にドラム缶やレンガを組み合わせることで、巨大なロケットストーブを自作してしまう上級キャンパーさんもいます。巨大なロケットストーブはまさに「ジェットストーブ」「ジェットコンロ」と呼ぶにふさわしいパワフルな性能を備えています。私も1回、チャレンジしてみたいですね。
本体になる缶よりも小さめの金属菅

L字型のヒートライザー部分を構成する金属菅を用意します。アルミ缶は避けましょう。アルミは比較的熱に弱いので、使用していくと破損する可能性があります。細長いスチール缶があればベストです。スチール缶の上部と下部は、缶切りでくり抜いて筒状にしておきましょう。
パーライト
断熱材の代わりとしておすすめなのが「パーライト」です。パーライトは、園芸によく使用されている用土のこと。主に土壌の改良や植物・野菜栽培用の培養土作りに活用されます。ホームセンターや通販サイトの店頭に割安で並んでいるので経済的。これを一斗缶と、ヒートライザーとなる金属菅の間に入れて断熱材の役割をもたせます。パーライトがなければ、砂や砂利でも代用できます。みっちりと十分に入れ込む必要があるので、多めに用意しておきたいですね。
DIY工具

DIY用の工具もロケットストーブを作っていくうえで必要となります。金属製の缶を加工していくわけですから、金切りバサミや裁断用の金ノコ。それにニッパーやペンチ、ハンマーやヤスリ、ドリルを用意しましょう。金切りバサミと金ノコだけは少しだけお金をかけて切れ味のよいものを選んでおくと作業が捗ります。
SK11 金切鋏 倍力型 SMS-250B
金切りバサミはこちらの「SK11 金切鋏 倍力型 SMS-250B」がおすすめ。女性の方でも、金属加工が簡単にできるようになります。
KSK プラマーソーRD 塩ビ・金属用
替え刃式で金属はもちろん、塩ビや木材にも対応できるため1本持っておくと便利です。100円均一にも似たような商品がありますが、刃がもろいものが多いのでおすすめはできません。
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自作ロケットストーブの作り方②:本体缶に穴あけ
本体となる一斗缶などに穴を開けていこう
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それでは、具体的なロケットストーブの作り方を見ていきましょう。まずは、本体となる一斗缶などの側面に穴をあけていきます。この穴のサイズは、薪を燃やす火焚き口に使用する小さい缶の直径に合わせましょう。小さい缶の上部と下部のフタを缶切りを使用してくり抜きます。
ホールソーがあれば作業時間を短縮できる

このくり抜いたフタを、本体となる一斗缶などの側面に合わせて、マジックなどでぐるっと縁を描いていきましょう。マジックで円の印を付けたならドリルを使用して、そのサインにポコポコと穴をあけていきます。短い間隔でドリルによって穴をあけたなら、その穴にニッパーの刃を合わせてブチブチっと切断していきましょう。穴あけ用のホールソーを使用すると作業時間を短縮できます。
穴あけを効率的に行うコツと注意点
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切断した金属製の缶は、まるでカッターナイフのように鋭い切断面をもっています。あらかじめ、サンドペーパーなどで軽くでも切断面を滑らかにしておくと、安心して作業ができます。ハンマーで切断面の端を叩いて潰しておくのも効果的ですね。いずれにせよ、怪我をしやすい作業になりますので、特に初心者の方は作業用手袋などを着用しておきましょう。
自作ロケットストーブの作り方③:火焚き口の取り付け
薪を燃やす火焚き口を取り付けよう
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火焚き口用の穴を、ロケットストーブ本体の缶にあけられたなら、その部分に用意した小さい缶を取り付けていきます。上部、下部と両端のフタを缶切りで除去した筒状の缶を差し込んでいきましょう。
半分程度差し込んだら断熱材を敷いていこう

筒状の小さい缶を、ロケットストーブ本体に半分程度差し込んだなら、ここで断熱材を敷いていきましょう。断熱材となるパーライトや砂・砂利をロケットストーブ本体の床から、火焚き口となる筒状の小さい缶の下縁にまでザーッと入れていきます。
イメージとしてはL字のトンネルを作る感じで

このときには、まだ断熱材はロケットストーブ本体の一斗缶などが満杯になるまでは入れません。あくまでも、「床から火焚き口の小さい缶の下縁までの高さが埋まる」まで、断熱材を入れていきましょう。L字型のヒートライザーは、2本の小さい缶と断熱材を組み合わせて作っていきます。砂山にトンネルを掘るイメージで、断熱材となるパーライトや砂・砂利を敷いてください。
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自作ロケットストーブの作り方④:ヒートライザー加工
熱流の通り口であるヒートライザーを作ろう

次に、自作ロケットストーブの心臓部ともなるヒートライザー部分を作っていきます。筒状に両端のフタを缶切りで除去した小さい缶に切り込みを入れましょう。切り込みは、缶の側面に2本入れていきます。幅は火焚き口用に設置した缶がちょうど挟まるくらいにします。そして、のれん扉のようにカットしていき、上に向かって折り曲げます。
缶を上手に切断・加工していくコツは?
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缶は端部分がかなり強固に作られているものが多いです。特に飲料缶などは端の部分が頑丈に作られています。そのため、金切りバサミでは容易に切断できません。まずは、金属裁断が可能なノコギリで、ギコギコと切り込みを入れて端部分を切断していきましょう。端部分にさえ切り込みが入ったなら、あとは金切りバサミでその切り込みに沿って刃を入れていきましょう。
自作ロケットストーブの作り方⑤:ヒートライザー取り付け
覆いかぶせるように火焚き口の缶にヒートライザーを固定する
先の手順で加工したヒートライザーを、すでに本体に固定してある火焚き口の缶に設置していきます。覆いかぶせながら、2本の切り込みで挟み込みつつしっかりと固定します。ヒートライザーのもう片端、煙突に該当する部分はロケットストーブ本体缶から少し伸びているくらいの丈にしてください。
ヒートライザーをベストな位置で調整するには?
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ここで、ヒートライザーの煙突部分がロケットストーブ本体から飛び出ていないと、調理に使用する五徳部分を作ることができません。また、組み合わせる火焚き口用の缶についても、ある程度余裕をもってロケットストーブ本体から出ていないと、薪を投入することができません。ヒートライザーと火焚き口の両方がロケットストーブ本体から少し出ているのが正解です。手でベストL字型になるように位置を調整していきましょう。
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自作ロケットストーブの作り方⑥:断熱材を入れる
ロケットストーブ本体にたっぷりと断熱材を入れよう
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ヒートライザーと火焚き口の位置をL字型に調整できたなら、断熱材のパーライトをロケットストーブ本体に投入していきます。断熱材は、パーライトを使うにせよ、砂や砂利を使うにせよロケットストーブ本体の内部に隙間ができないようにたっぷりと入れてください。断熱材を入れたなら、軽くロケットストーブ本体の上からパンパンと叩いて、隙間ができないように詰め込んでいきます。
大型のロケットストーブであれば断熱材はパーライト以外でもOK

パーライトは断熱効果もさることながら、軽量性も魅力の1つです。特に、小型のミニロケットストーブを自作するのであれば、パーライトを断熱材として使用するのがおすすめ。ただし、大型のロケットストーブを作りたい場合には別にパーライトにこだわる必要はありません。上昇気流の原理で温度を高めるヒートライザー部分を冷まさないように断熱できる素材であれば砂でも砂利でも大丈夫です。
自作ロケットストーブの作り方⑦:調理部分を作る
ヒートライザーの煙突部分を変形させて鍋を置く調理部分を作ろう
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ロケットストーブ本体から煙突のように伸びているヒートライザー部分。この部分の端を折り曲げることで、料理を調理する部分を作っていきましょう。いわゆるコンロの五徳部分ですね。ヒートライザー部分の上端に、直角(90度)の切り込みを金切りバサミで入れていきます。
鍋やフライパンの大きさに合わせるのがコツ
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切り込みの深さは2~3cmほど。切り込みの間隔は5cmほどでグルっと煙突部分の上端全体を刻んでいきます。そして、切り込みを入れた部分を1つ置きに内側に折り曲げてください。この煙突部分に鍋やフライパンを置いて、美味しい料理を調理していきます。ご家庭にある鍋やフライパンの大きさを意識しながら切り込みの深さや間隔、折り曲げる角度を調整しましょう。この作業が終われば、自作ロケットストーブは完成です!
自作ロケットストーブの作り方⑧:番外編
材料として使えるのは一斗缶やドラム缶だけではない
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ロケットストーブを手作りするために使用できるのは一斗缶やドラム缶だけではありません。仕組みや原理をそのまま活用すれば、他の材料でも簡単に自作ロケットストーブを作ることができます。
例えばレンガで自作ロケットストーブを作ろう
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ホームセンターで売られている耐火レンガを組み合わせていけば、大型の自作ロケットストーブを作ることができます。ただ、耐火レンガは重量があるため、一斗缶やペール缶と違ってキャンプ場に持ち込むことはできません。しかし、ご家庭に据え置きで、自作ロケットストーブを作りたい場合には、一斗缶やドラム缶よりも耐火レンガで作ったほうが耐久性があるためおすすめです。雰囲気もレンガで組み上げたほうが味わいがありますからね。
自宅にレンガ製のロケットストーブを作るメリット
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ご家庭の庭先にレンガ製のロケットストーブを作るメリットはもちろん雰囲気だけではありません。簡単に高火力にまで温度を上昇できるレンガ製のロケットストーブは、ピザなどを焼き上げる窯(かま)として最適です。仕組みや原理、構造は一斗缶やドラム缶を使ったものと同じで、作り方もほぼ変わりません。レンガは売られている状態でそのまま使うのも良いですし、グラインダーなどで形を変えても面白いですね。
自作ロケットストーブの使い方
火焚き口に薪を入れよう
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まずは火焚き口に薪を入れましょう。自作ロケットストーブのサイズによっては、薪を小さく割ったり、薪の代わりに枝を使用したりと工夫する必要があります。小型のロケットストーブであれば、割りばしとマッチがあれば簡単に火起こしが可能です。
自作ロケットストーブの火起こしは簡単!
自作ロケットストーブは、煙突効果で通常の焚き火よりもずっと簡単に火起こしができます。ただ、もしも天候によって火が付きにくい場合には、通常の焚き火と同じく着火剤を活用してください。松ぼっくりなどが現地にあれば使用してみるのも良いですね。また、キャンプ用のガスバーナーなどがあれば、大型の自作ロケットストーブでもスピーディに火起こしできます。
ヒートライザー部分を温める
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火焚き口の部分で薪に十分、火種が移ったなら次はヒートライザー部分を加熱して温めます。火焚き口からグッグと押し込むように薪や枝を入れていきます。火がヒートライザー部分にかかるように、燃料となる薪や枝を入れていきましょう。熱流の動線を作るイメージで、ヒートライザー部分を加熱していきます。
ゴーゴーと音が鳴ってきたらヒートライザー部分が温まった合図
ヒートライザー部分が十分に温まると、まるでジェット気流のようにゴーゴーと耳につく音が鳴り響いてきます。合図となる音が出てくるまで、ヒートライザー部分を加熱してください。
上昇気流が生まれてロケットストーブが稼働開始
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ヒートライザー部分が十分に温まったら、火焚き口から空気が入り、煙突から出ていく上昇気流が生まれてきます。こうなると、火焚き口に薪や枝を入れるだけでどんどん着火していきます。近づいて暖房効果を得るのもよし。あらかじめ作っておいた調理部分である五徳にフライパンや鍋を置いて調理するのもよし。皆さんの創意工夫でロケットストーブを自由に活躍させてください。
ロケットストーブ:使い方の注意点
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このときに注意したいのは「空気の流れを遮らないこと」です。火焚き口に薪や枝をギュウギュウに詰めて完全に密封してしまうと、空気の通り道が遮られて効率的な燃料が阻害されます。隙間をあけながら薪や枝を投入していきましょう。
自作ロケットストーブの活用方法
燃費の良い暖房として活用しよう
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薪を1つ火焚き口に放り込むだけで、長い時間の燃焼が可能な自作ロケットストーブは暖房器具としても活用できます。秋~初冬にかけてのオフシーズンでのキャンプでは、コスパに優れた暖房としてキャンパーたちの体を温めてくれることでしょう。
ただし暖房効果は灯油ストーブに劣る
確かに、暖房効果が期待できる自作ロケットストーブ。しかし、熱を一定方向に集中させる仕組み・原理を採用しているため、熱を周囲に拡散させる構造になっている薪・灯油ストーブと比較すれば暖房効果は1歩か2歩劣っています。もちろん、自作ストーブとしては破格の性能を備えてはいますが、厳冬期のキャンプでは他に本格的な暖房器具を持ち込んだほうが良いでしょう。
もう1つの活用方法はやはり「調理」
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薪を少し入れるだけでストーブの温度がグンと上がるため、市販品のキャンプグリルやキャンプバーナーに負けず劣らずの高い調理能力を発揮してくれます。キャンプ場でダッチオーブンを使用した本格キャンプご飯を作りたい場合には、自作ロケットストーブを持ち込むのもおすすめ。
自由に改造してオンリーワンの調理器具に発展させよう
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他にも、自作ならではの楽しみ方があります。五徳となるヒートライザー部分を枝分かれさせることで、1度に複数の鍋やフライパンで調理することが可能になります。また、薪の炎が直接当たらないように工夫をすれば、煤が調理器具に付くことを防ぐこともできます。使い手の工夫次第で、市販品に負けない世界に1つだけのオンリーワン調理器具を作ることができるのです。
自作ロケットストーブの絶品料理
キャンプ場で手作りハンバーグ

キャンプ場で食べる肉料理はステーキだけではありません。合いびき肉に玉ねぎとパン粉、卵を混ぜてタネを作り、お好みの香辛料を加えて自作ロケットストーブでカリッと焼き上げましょう。私はマジックソルトとニンニクを香辛料として使っていますね。ご家庭で手作りするときよりも大きめにハンバーグを成形するのもおすすめ。食べるときには、フライパンやスキレットの上でカットして、追い焼きをしながら口に運びましょう。
甘い焼き芋はロケットストーブの定番おやつ
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五徳部分に網を引いて、旬のサツマイモを置くだけで簡単に甘い焼き芋を作ることもできます。「焼き芋なんて庶民的な…」って甘く見てる方は(芋だけに)、きっとロケットストーブで作った焼き芋を食べたことがないんでしょう。よく売られている安価な紅あずまでも、高温のロケットストーブで焼き上げると外カリカリで中フワフワの至高スイーツに早変わりしますよ。安納芋なんかも最高ですね。思わず屁が出ます。
ヒートライザー部分を釜のようにすればピザも焼ける

ロケットストーブの仕組み・原理はよくピザ釜に利用されます。ヒートライザー部分の内部は400~500度にまで温度が上昇します。釜となる部屋を作ってあげれば、ロケットストーブは釜に早変わり。本格的なピザやパンをご自宅で楽しめます。田舎でご自宅に庭があるなら耐火レンガやコンクリートを使って、手作りロケットストーブ構造の釜を自作するのも面白いですね。
自作ロケットストーブの注意点!
便利で楽しい自作ロケットストーブだが危険性は付きまとう
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大人の自由工作として、多くのキャンパーたちを魅了している自作ロケットストーブ。ただ、やはり火を使うものである以上、さまざまな危険性が付きまといます。最後に、自作ロケットストーブの注意点についてご紹介しましょう。ロケットストーブを作ったり、使ったりする前に、必ず確認しておいてください。事故のないアウトドアライフを過ごしましょう!
火傷・火災には要注意!
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自作ロケットストーブは、手作りできるストーブとしてはかなりの高温を発揮できる一品です。ストーブ内部は500度を超えるほどの高温になる場合があります。火焚き口や煙突としても利用する内部の筒状缶は、金属製であれレンガ製であれ、かなりの高温にまで上昇します。素手でさわれば確実に火傷を負います。それに、可燃物が接触すれば引火して火災事故に繋がる危険性があります。
特に小さいお子さんがいるご家庭は気をつけたい
小型の自作ロケットストーブは、高温の熱流が出てくる煙突部分がちょうどお子さんの目線くらいの高さになります。火傷を負うだけではなく蒸気が目に入れば最悪、失明する恐れもあります。ロケットストーブに火を入れているときには、お子さんを絶対にストーブに近づけないようにしましょう。
煙や煤は普通に出るので気をつけよう
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一般的に、自作ロケットストーブは煙や煤が出にくい、あるいは出ないとすら言われています。ただ、実際に自作品・市販品の両方を使ってみましたが、煙も煤も普通に出ます。
屋外で自作ロケットストーブを楽しもう!
確かに、薪ストーブや焚き火に比べれば煙も煤も圧倒的に少ないです。しかし、全く煙も煤も出ないということはありません。そのため、基本的にロケットストーブを室内で使用するのはおすすめできません。特に、自作ロケットストーブの場合には不完全燃焼で一酸化炭素中毒になる可能性も否定できません。自作ロケットストーブは、屋外で周囲の方たちの迷惑にならないように使用しましょう。
まとめ
簡単に作れて使い勝手も抜群な自作ロケットストーブ!

キャンプ用の調理器具はいろいろなブランド・メーカーから販売されています。ただ、既製品はいかんせん面白みに欠けるものです。一斗缶やドラム缶などを上手に活用すれば、簡単に自作ロケットストーブを手作りすることができます。驚くほど使い勝手が抜群な自作ロケットストーブで、キャンプに新しい楽しみ方を追加していきましょう!
松ぼっくりを着火剤の代わりとして使う方法が知りたい方はこちらの記事も!
「ゆるキャン△」でもお馴染み。松ぼっくりを着火剤として使用する方法について知りたい方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。自作ロケットストーブはもちろん、焚き火にも松ぼっくりは大活躍してくれますよ!


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