50ccの馬力を備えているマイクロカーをご存知でしょうか。自作でパーツから組み上げて、1台の自動車にするキットカーと呼ばれるマイクロカーも最近、流行してきています。ミニカー登録さえ行えば、自作マイクロカーであっても公道を普通に走行することができます。ただ、自作するキットカーはDIY初心者の方には少しハードルが高いもの。
今回、ご紹介するマイクロカー「アビー」は純国産。日本の巧みな技術をもつ職人が組み上げてくれる高品質なマイクロカーとなっています。富山県富山市に本拠を構える「タケオカ自動車工芸」が開発・販売するマイクロカー「アビー」について、概要から基本スペック。さらには実用性や購入にかかる費用まで徹底解説していきます!
現行販売されているマイクロカーのなかでは、おそらく一番知名度が高いであろう自動車「アビー」の魅力をぜひ知っていってください(当記事は2019年5月23日時点の情報をもとに作成されております)。
目次
「アビー」を開発販売するタケオカ自動車工芸とは?
タケオカ自動車工芸と「アビー」について
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昭和57年に、富山県富山市で創業されたのが「タケオカ自動車工芸」です。会社名が示すとおり、四輪の自動車開発・販売を生業としている老舗メーカー。ちなみに、今回ご紹介する「アビー」は、タケオカ自動車工芸が創業した年に、販売が開始された「タケオカ自動車工芸を代表するマイクロカー」です。
地球に優しいライフスタイルを提供する1流メーカー
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タケオカ自動車工芸は昭和の早い段階からハンディキャップを持った方向けに便利な四輪車を製造していました。身体能力や認知能力に少しハンデを背負った状態であっても安心・安全に移動できるタケオカ自動車工芸の四輪車は、これからの高齢社会にもきっと活躍してくれるでしょう。
タケオカ自動車工芸のノウハウがこれからの時代を照らす
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時代が「令和」に移行してから、高齢者の自動車事故が大きな話題となっています。また、燃費効率のよいマイクロカーを製造するタケオカ自動車工芸は、環境に関する賞の受賞歴も多数あります。もしかしたら、タケオカ自動車工芸のノウハウが、これからの時代を照らす光になるかもしれませんね。
「アビー」以外にもタケオカ自動車工芸製のマイクロカーは多数存在する
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もちろん、タケオカ自動車工芸は現在(2019年~)でも一般のユーザー向けマイクロカーの開発に積極的に取り組んでいます。今回は、「アビー」のみのご紹介となりますが、「アビー」以外にも、さまざまなマイクロカーの車種を取り揃えてくれています。
当サイトでは、「アビー」以外のタケオカ自動車工芸製マイクロカーについても順次、ご紹介していきますのでぜひお楽しみください!
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「アビー」の性能スペックを公開!
「アビー」は正式には「アビー キャロット(ABBEY carrot.)」
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50ccエンジンを搭載している「アビー」は、正式には「アビー キャロット(ABBEY carrot.)」という車名で販売されています。エンジンはオートバイで有名なホンダの50cc原動機付自転車用水冷エンジンを使用。
「え?原付のエンジンを使っているの?」
と思われますよね。はい、そのとおりです。もともと「アビー」はホンダの50ccスクーターに採用されているようなエンジンを転用し、ボディなどのその他の部分を新設・改造して組み上げられた機体。
「それじゃあ、最高速度は遅いんじゃないの?」
と、疑問に思われる方が出るのも当然です。ただ、その点は心配無用!
「アビー」の最高速度は時速54km。日本の一般道の制限速度は40~50kmですから、大抵の道路で交通の流れを乱すことなく走行できます。
キャブレター仕様からインジェクション仕様に
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2000年代から自動車は排ガス規制が盛んに行われていますね。地球環境に優しい自動車開発は、タケオカ自動車工芸をはじめ全ての自動車メーカーの急務でした。もちろん、昭和57年(1982年)に開発・販売された「アビー」も、排ガス規制基準に合わせてバージョンアップしています。
従来のキャブレター仕様からインジェクション仕様に変更し、排ガスの量を調整する電子制御式の燃料噴射装置を搭載。加速時にはパワフル&スムーズに。走行時にはより安定感のある走りを実現するに至りました。
「アビー」の性能スペック詳細は?
エンジン仕様 | HONDA(AF79)水冷4サイクルエンジン |
車両全長 | 2.150mm |
車両全幅 | 1.140mm |
車両全高 | 1.350mm |
車両重量 | 160kg |
最高速度 | 54Km/h |
最高出力 | 3.5kw(4.5ps)/8000rpm |
最大トルク | 4.1Nm(0.42kgf・m)/6000rpm |
始動方式 | セル式 |
トランスミッション | 前後進=A/T(Vマチック) |
登坂能力(tanθ) | 0.267(15度) |
最小回転半径 | 2.5m |
タイヤ | 純正アルミホイル&チューブレスタイヤ フロント(90/90-10)/リア(3.50-10) |
ライト | (前部)前照灯、方向指示器、反射板 (後部)尾灯、ブレーキ灯、バック灯、ナンバー灯、反射板 |
燃料タンク | 4.5L |
燃費 | 35km/l(10モード) |
乗車定員 | 1名 |
「アビー」の実用性と魅力
リアルな実用性と魅力とは?
もともと、マイクロカーは「大人のためのオモチャ」とも呼ばれる、どちらかと言えば娯楽向きの趣味カーとして認知されています。ただ、タケオカ自動車工芸が販売しているマイクロカーについては、少し話が変わります。
例えば、今回ご紹介している「アビー」には、実際に街乗りや通勤用途で使っていくための実用性を向上させる仕組みが多数組み込まれているのです。
ノスタルジックな可愛らしいデザイン
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「アビー」の魅力を語るうえで、避けて通れないのが「デザイン」です。昭和→平成→令和と時代が移り変わるなかで、自動車はどんどん未来的なハイセンスデザインに変貌しています。そのなかでひと際異色を放つのが「アビー」です。まるでルパン三世の愛車、旧式フィアットのようなレトロでノスタルジックな可愛らしいデザインは、ハマる人にはとことんハマります。
最新ハイブリッド自動車にも負けず劣らずの低燃費
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例えば、「トヨタ自動車」から販売されているハイブリッドエコカー「プリウス」の燃費はグレードにもよりますが34km/l~39km/l(2019年時点)です。対して、「アビー」の燃費は35km/l。
完全にガソリンのみで動く「アビー」は初代機が開発・販売されてから、すでに30年以上が経過しています。時代に合わせてアップデートを繰り返している「アビー」の燃費は最新鋭のハイブリッド自動車に負けず劣らずのスコアを叩き出しています。
50cc「4サイクル水冷エンジン」で初速から鋭い走りを実現!
いくら燃費が良くても、最高速度が時速54kmでも初速が遅いのではお話になりませんよね。日本は信号が多い国です。ストップ&ゴーをスムーズに行えないのならば「実用性がある」とは言えません。「アビー」に搭載されているエンジンは50ccのなかでも馬力と信頼性の高い「4サイクル水冷エンジン」です。驚くほど鋭敏な走りは、迫力すら感じられます。
小回りが利くので狭い路地にもラクラク入れる
機体の幅がわずか1.14mしかない「アビー」であれば、狭い路地にもラクラク進入可能です。田舎道では、まだまだ道路の幅が狭いところも多いですからね。この圧倒的な小回りの良さも、「アビー」の魅力!
固定シートは2点ベルト付きで安心・安全
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実はマイクロカーは、シートベルト着用が義務ではありません。そのため、マイクロカーのなかには、そもそもシートベルトがない車両も多いのです。しかし、日本の自動車環境を鑑みれば、シートベルトはぜひとも欲しいところ。「アビー」は純正で2点式のしっかりとしたシートベルトが付いています。安心・安全にドライブできる状況を提供してくれるのも、「アビー」の魅力ですね!
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「アビー」の販売価格は?
新車販売価格は税込828,360円!
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「アビー」の新車販売価格は税込で828,360円です。軽自動車の新車販売価格が1200,000円~1400,000円ほど。軽自動車に比較すれば、ずいぶん安いですが、それでもやっぱり少し勇気がいる値段。
⾞庫証明や⾞検・重量税・取得税が不要
正直、80万円を超えてくると「ちょっと高いな…」と思ってしまいます。ただ、マイクロカーには車庫証明や年ごとの車検。それに自動車重量税や自動車取得税が一切不要という魅力もあるのです。
つまり、「アビー」を1台新車で購入してしまえば、あとはガソリン代と故障時の修理代のみでOKということ。2年ごとの車検で10万円~の車検諸経費を支払う必要はありません。また、車庫証明も不要で、「アビー」本体もコンパクトですのでちょっとした物置さえ確保できれば駐車場代も必要ないのです。
また、「アビー」は、タケオカ自動車工芸の職人さんが丁寧に品質管理をして製造しているので、そのぶんだけ海外産のマイクロカーより少し費用が高いかもしれません。しかし、そのぶんだけ長く安心して使えるというメリットもあります。
長い歴史をもつ国内メーカーというのもあって修理用のパーツも豊富ですし、協力店も全国の至るところに置かれていますのでアフターサポートも十分。売ったら売り切りの海外ブランドとは一線を画す、高い信頼性が最大の魅力ですね。
オプションでボディカラーの変更や装備の追加も可能
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他にも、オプションでボディカラーを変更したり、風の取り入れ口を追加したり、スノータイヤやアルミホイールなどのアクセサリー装備を追加することも可能です。「アビー」のようなマイクロカーは、DIYで自分の好きなボディカラーや装備を自由に追加できることも魅力の1つです。ただ、DIYが苦手なユーザーの方たちはあらかじめ購入時にオプションを追加してカスタマイズするのもおすすめ。
「アビー」の中古市場での相場
中古市場であれば10~30万円ほどが相場か
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「アビー」は長く販売されている車両なだけに中古市場やネットオークションに広く出回っています。現車でそのまま乗れるレベルの中古車では30万円前後。レストアベースでDIY補修をしながら改造するレベルの中古車では10万円以下の予算を用意すれば、容易に入手できるでしょう。
レアな自動車であることに変わりはない
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ただ、「アビー」はマイクロカーのなかでは流通量が多い車両ではありますが、それでもレアな自動車であることに変わりはありません。例えば、すでに生産が終了している光岡自動車のマイクロカーは、新車購入価格を軽く上回る高額で取引されています。
「アビー」は初心者でも改造・整備がしやすいマイクロカー?
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「アビー」についても、まだ現行生産中の車両ではありますが将来的に状況が変わって高騰する可能性も低くはありません。「アビー」はDIYで特にイジりやすい車両ですので、趣味としてちょこちょことマイクロカーを触っていきたいという方は、少し注意して市場を眺めておいたほうが良いかも。
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「アビー」は街乗りや通勤に使える?
5km~10km圏内であれば街乗り・通勤に十分使用可能!
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「アビー」は十分に、街乗りや通勤で使用できる性能を備えています。ただし、片道10kmを超えるような遠距離走行は、基本的に避けたほうが無難です。「アビー」に限った話ではありませんが、マイクロカーは「自動車」というよりも「原付」に近い乗り物だと思ってください。
片道5km~10kmくらいまでの距離であれば、特に苦もなく。むしろ、楽しみながら「アビー」を操縦できるでしょう。しかし、それよりも長い距離になると、逆に普通自動車との乗り心地の違いに苦痛を覚えるかもしれません。
近場の移動であればOK!遠方の移動はNG!
これは、「アビー」に限らず50ccマイクロカー全体に言えることですね。
「アビー」は1人乗り専用
また、「アビー」をはじめマイクロカーは公道での2人乗りはできません。そもそも「アビー」は1人乗りシートのマイクロカーですから、2人乗りをする方はいないかもしれませんが。公道でマイクロカーを2人乗りすると、普通に捕まりますから注意してくださいね!
まとめ
単なる移動手段にとどまらない「アビー」をゲットしよう!
125ccクラスの馬力をもつ「超小型車」というコンパクトカーが少しずつ浸透してきている「令和」の時代。まだまだ電力駆動のEVマイクロカーは、馬力の面で課題を抱えています。100%ガソリン燃料で駆動する「アビー」は、馬力の面でも実用性抜群です。可愛らしいアンティークのような見た目で、手のかけがいがある「アビー」をぜひ皆さんの生活に取り入れてください!
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