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アドレスホッパーとは?メリット・デメリットを解説!住民票や住民税などの税金は?

あえて決まった家を持たず住所を決めない新人類、「アドレスホッパー」と呼ばれる方たちをご存知ですか?昔は住所不定の人間には社会的信用がありませんでした。時代が変わり、働き方が多様化してくると価値観も変わってくるものです。

今回は、アドレスホッパーとは具体的にどのような存在なのか。いわゆるホームレスとはどう違うのか。アドレスホッパーのメリット・デメリットや住民票や住民税などの税金についての扱いはどうなっているのかに焦点をあてて解説していきます。平成が終わりを迎え、本格的に新時代に突入を始める昨今。アドレスホッパーと呼ばれる新人類の正体を暴きましょう!

目次

アドレスホッパーとは?

アドレスホッパーとは家を持たない人たちのこと

アドレスホッパーとは、あえて家を持たない生活を選んでいる方たちのことです。adress(住所)をhopper(飛び跳ねるように移動する)ことから、アドレスホッパーという呼び名が付けられました。私はホッパーと聞くと、伊坂幸太郎氏の作品「グラスホッパー」が頭に浮かびます。グラスホッパーはバッタという意味。

アドレスホッパーと呼ばれる方たちは、まるでバッタが飛翔するかのように軽やかに住処を移動しています。

アドレスホッパーは20代~30代の若者に多い

20代~30代の若者たちの間で、アドレスホッパーというライフスタイルが流行の兆しを見せ始めています。よく似たワードにジョブホッパーと呼ばれるものもありますね。頻繁に転職を繰り返す方を指すワードで、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも使用されます。アドレスホッパーについても、新しい価値観だと好意的に受けとめる方がいる一方で、

それって結局のところ従来のホームレスと同じでしょ?

と考える方も存在します。それでは次項では、アドレスホッパーとホームレスの違いを見ていきましょう。

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アドレスホッパーとホームレスの違い

アドレスホッパーと混同されるホームレスとは?

ホームレスとは、決まった住所を持たず、公園や路上などで生活をしている方たちのことです。1970年代に、イギリスで使われ始めた言葉で、単純な路上生活者だけではなく自動車で生活をしている車上生活者まで含んだワードとなっています。日本はもちろんですが、アメリカやヨーロッパでも、ホームレスは大きな社会問題となっており、公的支援による住居斡旋などのサポートが行われています。

アドレスホッパーとホームレスの共通点

アドレスホッパーとホームレスは、決まった住所を持たないという点で共通していますね。アドレスホッパーの方たちは「あえて」住所を持たない生活スタイルを選んでいるから、ホームレスとは違うんだ!という方もいます。ただ、ホームレスの方たちのなかにも、公的支援などをあえて受けずに路上生活を続けている方が存在します。

ホームレスの方から聞いた言葉

「ホームレス生活は1度ハマったらやめられない」というセリフを、私は実際にホームレスライフを送っている方から聞いたことがあります。ちなみにその方は、捨てられた傘を集めて1本50円で売って生計を立てていましたね。法的な是非はともかく、実にたくましい。

そのため、「あえて」という概念で差別化するのは難しいかもしれませんね。

アドレスホッパーとホームレスの違いは?

それでは、アドレスホッパーとホームレスの違いは何なのか。これは、路上生活をしているかどうかが決定的な違いと言えるでしょう。アドレスホッパーの方たちは、基本的に路上生活をしていません。無料の宿泊施設や、シェアハウス。または友達の家などを転々として日々の生活を送っています。その他にも、有料のクリーニングサービスやレンタルファッションサービスを活用して、衣食住を整えています。

無料の宿泊施設やシェアハウスはともかく、友達の家まで使うのはなかなかですね…。

アドレスホッパーという生き方をなぜ選ぶのか?

賃貸住宅を借りるのはお金がかかる

アドレスホッパーという生き方を選ぶ理由はいくつかあります。まず、経済的な理由ですね。特に東京で仕事をしている方は、都内に賃貸住宅を借りている方がほとんどかと思います。東京23区で1R賃貸を借りようと考えたなら家賃は平均して8~9万円ほど。それに初期費用として敷金・礼金に火災保険料や更新料などの諸費用が加算されます。高い!

固定費だけで給与のほとんどが消えていく

さらに、賃貸に住む場合には毎月光熱費や水道代もかかります。仮に寝るだけの部屋であっても、光熱費や水道代は0円にはなりませんからね。固定費だけで、トータル月に10万円以上が消えていきます。

若者世代の給与は手取りで18~22万円くらいでしょうから、ここから家賃や光熱費などを差し引いて、食費雑費まで考えると自由に使えるお金はどんどん少なくなっていきますね。

アドレスホッパーとなる方は、こういった経済的な事情から、あえて住所を持たないライフスタイルを選んでいます。

人脈形成にもアドレスホッパーのライフスタイルは便利

また、トラベラー向けの無料宿泊施設やシェアハウスを利用することで、さまざまな方たちと出会えるというメリットもあります。日本在住の方たちはもちろんですが、海外に住んでいて日本に旅行に来ているバックパッカーの外国人の方たちともコミュニケーションをとることができます。

まだ年齢が若く、グローバルな人脈形成ができていない20代~30代の経営者や起業家の方たちにとっては、無料宿泊施設やシェアハウスは格好の交流スポットといえるのかもしれませんね。

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アドレスホッパーのメリット

アドレスホッパーのメリット①

トータルの固定費が安くなるというのが、おそらくアドレスホッパーの最大のメリットでしょう。無料の宿泊施設は人気のあるスポットで365日、ずっと気軽に利用できるわけではありません。基本的に、インターネットを通じて有料の格安シェアハウスやカプセルホテルなどを利用することになります。そうなると1泊平均3,000円ほどの宿泊料金が必要となるわけです。

「1泊3,000円も必要なら、1月で9万円になるじゃん。それなら普通に賃貸を借りたほうがずっと安いでしょ?」

という意見もありますよね。

9万円のなかには諸費用も含まれている

もちろん、9万円あれば十分に家賃を払えます。ただ、格安のシェアハウスやカプセルホテルの場合には寝具や家具は基本的に備え付けてあります。それに、光熱費や水道代も必要ありませんし、管理費や火災保険料などの雑費も不要です。

つまり、9万円の宿泊料金のなかには「家賃」+「光熱費」+「雑費」が全て含まれているわけですね。

特に、都内のように賃貸の家賃がべらぼうに高く、かつ初期費用もそれなりに必要となる地域で働く場合には、9万円でほぼ全ての固定費を賄えるのは経済的といえます。

アドレスホッパーのメリット②

アドレスホッパーとして生活を続けていると、旅行に対する価値観もガラリと変わると言われています。年がら年中、宿泊施設を渡り歩いている生活をするわけですからね。言うなれば、常に旅行をしているようなものです。

気の向くままに旅行を楽しめる

それに、シェアハウスやカプセルホテルの値段は日本全国で、そこまで大きな差はありません。少し長いお休みがとれたなら、仕事の拠点としているスポットを離れて、自分の行きたいところに足を伸ばし観光することもできます。

どちらにせよ宿泊費用として月9万円程度がかかるわけですから、いわゆる宿代を気にする必要もありません。

今までは休日を自宅で眠るだけで終えていたようなインドア派の方でも、否応なしにアウトドア派にならざるをえませんよね。アクティブに動き回る習慣を自然と身に付けられるのも、アドレスホッパーのメリットです。

アドレスホッパーのメリット③

もちろん、アドレスホッパーは永遠に続けられるライフスタイルというわけではありません。アドレスホッパーとして生活していても、気に入った街が見つかればそこに根をおろす方が多いです。

その街の実情を肌で感じることができる

例えば、タウンマガジンなどで「~街は住みやすさナンバーワン!」などの記載を謳っている雑誌がありますね。ただ、実際に住んでみると「あれ?」と思わされることも少なくありません。アドレスホッパーとして、実際にその街に「間借り」して生活することでその街の実情が見えてきます。

そうして、あなたのなかで血の通った生のデータを蓄積していき、終の棲家となるスポットを見つけるための下準備ができるのもアドレスホッパーのメリットです。

アドレスホッパーのメリット④

都内でも格安の物件を探せば、家賃・光熱費や雑費をあわせて9万円以下の住宅も確かに存在しますよね。ただ、安い物件にはそれなりの理由があります。治安はもちろんですが、近隣住民の生活マナーが悪かったり、住居の防音が整備されていなかったり…。

自己都合退去では初期費用は戻らない

最近では、大手の賃貸ブランド会社が物件の耐火構造工事をケチって誤魔化していたとかいう呆れたニュースもありましたね。敷金礼金などの初期費用を支払って格安の物件を借りることには大きなリスクがあります。住んでみて「ここヤベーよ、人間の住むところじゃねえーよ」と思っても、自己都合で退去すると初期費用として支払ったお金が戻ってくることは基本的にありません。

それならば、きちんと宿泊施設として整備・清掃されたシェアハウスやカプセルホテルを利用したほうがリスクは圧倒的に少ないでしょう。また、近隣トラブルに頭を悩ませる心配もありません。住居にかかるストレスが大幅に減少するのも、アドレスホッパーのメリットですね。

アドレスホッパーのデメリット

アドレスホッパーのデメリット①

アドレスホッパーのデメリットは、何といっても風評でしょう。もともと、アドレスホッパーというライフスタイルが誕生したのはインターネットで簡単に安い宿泊施設を検索・予約できるようになったことに端を発しています。

宿泊施設を頻繁に利用できるの?

従来の感覚だと、「そんな毎日空いている宿泊施設が見つかるわけないじゃん」と思ってしまいますが、今では「weeeks」「airbnb」などの宿泊施設をすぐに利用できるネットサービスが展開しています。このようなネットサービスは東京や大阪などの主要都市をメインに営業しています。そのため、都会で生活していて宿が見つからなくて途方に暮れるというような事態は基本的にありません。

ただ、まだまだ住所を持たない=住所不定の方に対する社会の風当たりは強いですよね。これが5年、10年と時間が経ってくると、アドレスホッパーに対する風評も変わってくるのかもしれませんね。

アドレスホッパーのデメリット②

毎日、その日を過ごす宿を検索して予約する…そんなライフスタイルに、逆にストレスを感じる方もいるでしょう。住所となる定まった住処があるということは、シンプルに「らくちん」なのです。ただ、何も考えずにその家に帰れば休息をとることができますからね。

1週間、2週間と少し長めに期間をとって予約・利用できる宿泊スポットも多くあります。ただ、それでも「次の宿探しを考える必要がある」という悩みはアドレスホッパーの宿命です。その悩みをストレスだと感じてしまう方には、アドレスホッパーというライフスタイルは向いていないかもしれません。

アドレスホッパーのデメリット③

決まった場所で作業を行う必要のなる職業の方には、アドレスホッパーというライフスタイルは向いていません。例えば、PCなどのアイテムがあればどこでも仕事ができるような職種の方であれば、アドレスホッパーは向いています。

ただ、会社などの決まった場所に毎日通勤して、その場所で作業を行う必要のある職業の方の場合には、その会社住所に近いところに宿泊場所を見つける必要が出てきますよね。現実的に、それはとても困難です。そのため、いわゆるクラウドソーシングなどの在宅で可能な仕事に就いている方以外にはアドレスホッパーは向いていません。

アドレスホッパーのデメリット④

都会以外では宿泊施設が見つからないことも多いです。基本的に、アドレスホッパーは家賃が高額なりがちな都会でこそ光るライフスタイル。そもそもの家賃が安い地方都市では、アドレスホッパー自体のメリットも薄れますし、何よりアドレスホッパー向けの宿泊施設の数も少なくなっています。

特に、地方都市ではマンション・アパートの建築ラッシュで借家の平均賃料もだだ下がりしているスポットが少なくありません。そのため、現状では都会…とりわけ東京都内以外では普通に賃貸住宅を確保したほうがコスパがよいでしょう。

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アドレスホッパーと住民票・住民税

アドレスホッパーの住民票=住所はどうなるの?

アドレスホッパーとして活動している方でも、完全に住所不定というわけにはいきません。住民票に記載される住所の項目欄を埋めなければいけませんからね。アドレスホッパーのなかには、下記の場所を住所として登録している方が多いです。

  • 実家
  • シェアオフィス
  • ポケットレジデンス

実家は言わずもがなですね。故郷となる場所を、一応の住所として登録し、住民票の現住所欄を埋めている方が多いです。また、仕事で使っているシェアオフィスを住所として利用している方や、ポケットレジデンスと呼ばれる超格安のレンタルルームを住所としている方もいます。いずれにせよ、アドレスホッパーとして実質的に住所を持たないライフスタイルを選んでいる方でも、住民票の住所欄は空欄というわけではありません。

アドレスホッパーの住民税はどうなるの?

もちろん、アドレスホッパーの方たちは無職というわけではありません。きちんと働いて、納税をしています。住民税についても、住民票の届け出先住所を基準にして取り扱われます。都内で働いている方のなかには、シェアオフィスを住所として登録して、そこを基準に住民税などの各種税金を支払っている方が多いですね。

アドレスホッパーの住民票・住民税の課題

アドレスホッパーの方たちは実質的に住所(定住先)を持っていない方たちです。住民票や住民税の登録先住所は、形式的なものに過ぎません。アドレスホッパーというライフスタイルが出現したのがごく最近なために法整備が完全に追いついていないせいでもありますが、住所の実態が噛み合っていないのはあまり好ましい状況ではありませんよね。

もしも、将来アドレスホッパーがよりメジャーなライフスタイルとして確立していくとするのなら、彼らに合わせた住民票や住民税の基準地方式を考えるべきなのかもしれません。

アドレスホッパーについての所見

結局のところアドレスホッパーのライフスタイルはアリなの?

ここまでアドレスホッパーの概要についてご紹介してきましたが、この新しいライフスタイルにはさまざまな意見が出ています。アドレスホッパーを住所すら持たない最上級のミニマリストであると好意的に受けとめる一方で、とどのつまり単なる住所不定だろうと否定的に受けとめる方もいます。

アドレスホッパーのライフスタイルはアリアリのアリ!

個人的に、アドレスホッパーのライフスタイルはアリでしょう。きちんと納税しているのなら、どんな環境に身を置こうが赤の他人にとやかく言われる筋合いはありません。私は静岡の片田舎に住んでいて、将来マイホームを購入することを夢見ている小市民なので、アドレスホッパーのライフスタイルを選ぶ気がありません。ただ、そこにメリットがあり、かつ納税の義務をきちんと果たしているのならばそのライフスタイルはアリアリです。アリアリのアリです。

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まとめ

胸をはってアドレスホッパーを名乗れるか?己のライフスタイルに誇りを持とう!

住所を持たない新しいライフスタイル、アドレスホッパー。まだまだ世間からの理解を十分に得られているとは言い難いアドレスホッパーですが、己の人生をどのように送るのかは自分の意思で決定すべき事柄です。これから先、アドレスホッパーとしての活動をしようと考えている方。あるいは、すでにアドレスホッパーとして活動を開始している方。

胸をはって自分はアドレスホッパーであると名乗ることができるでしょうか?

せっかく、選んだライフスタイル。自信と誇りをもって、そのライフスタイルを貫いてください。

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